アラフォー、夫のことが好き。の巻
先日すこーし遠方にモデルハウスの見学に行って、その帰り道のことです。
私「いやー、ハズレだったねー」
夫「写真ではよかったんだけどねー」
私「ちょっと遠くまで行ったのに、がっかり」
夫「ね、建てたくないし住みたくないねー」
そんな会話してたんです。
その日見学したのは、パッシブ換気でいつもキレイな空気!! みたいなのがウリの工務店さんが手掛けた二世帯住宅。
別に二世帯を建てる予定ではないのですが、坪数が理想的だったので、では行きますか!と。
しかしながら、入った瞬間感じたのは接着剤?塗料?のような科学的なにおい。
もちろん木の家が好きな息子のテンションは上がりませんでした。
社長自ら説明して案内して頂いたけど、我々夫婦にとっては残念ながら何の魅力も感じないお家でした。
で、さっきの会話に戻ります。
夫「なんか後味悪いよね、木の家を見てお口直ししたいよねー」
私「わっかるー」
夫・私「あっ!!」
同時に発見したのは、『木の家』と書かれたノボリが立ったモデルハウスでした。
私「行こう行こう」
夫「ちょっと見てみるだけでもね」
私「木の家木の家!」
そんなノリでドアを開けたら…
ネクタイをシャツのボタンの間に挟んで、雑巾を持ってせっせと玄関をお掃除している男性が驚いた顔でこっちを見たのです。
夫「予約してないんですけど、見せていただけますか?」
私「すみません、突然」
ネクタイ「はいっ、どうぞどうぞ!!」
その方は急な客にも関わらず嫌な顔1つせずに、我々を招き入れてくれました。
玄関を入ると造作の下駄箱が。
ふわっと感じる木の匂い。
高まる期待、高まる息子のテンション。
ネクタイ「おにいちゃん、イイ男だねぇ」
息子「…。」
ネクタイ「…。さ! どこでもご自由にご覧ください! 何でもお聞きください!」
すっごい爽やかな対応。
キッチリ分けられて櫛目の通った髪型とすぐにズレ落ちるメガネ、口の横のオデキ。
何故かわからないけど、この人には何でも話せる気がする。
何故かわからないけど、この人からはすごくハッピーなオーラを感じる。
そんな感じの第一印象でした。営業のネクタイさん。
今まで何軒もモデルハウスを見てきて、初めて出逢うタイプでした。
お家の見学をしていくうちにわかったことなんですが、その営業さんは自身も木の家を建てたばかりで、なんと昨日引き渡しだったそう。
どうりで、ハッピーが滲み出てる訳です。
ネクタイ「今朝もね、自宅で目覚めたら、朝日が木に当たってキラキラ輝いていて、気持ちよく起きられたんです」
貴方の笑顔もキラキラですよ。
と、まぁ、そんな出逢いがあって。
で、日を改めて、そのネクタイさんに我々夫婦がどんな家を建てたいのかを伝えました。
ネクタイさんは我々の希望を一つ一つ確認しながら聞いてくれて、合間に息子の相手もしてくれました。
ネクタイさんには3才の娘さんがいるそうで、どうりで子どもの扱いに慣れているわけです。
話も終盤になって、次の打ち合わせが控えているネクタイさんが言いました。
ネクタイ「資金面での不安を解消するために、私が
信頼しているファイナンシャルプランナーさんとお話ししてみませんか?」
出た、お金のプロ!!
相談料はおいくらなの!?
と警戒した私ですが、そこは無料。
ネクタイさんのコネクションで、融通が利くそうです。ありがたい。
ネクタイさん、メガネはズレやすいけど仕事が早くて、我々夫婦の予定を聞いた後すぐにFPさんに電話をかけて日程の調整をしてくれました。
ネクタイさんとの出逢いは、我々夫婦にとって宝物になるかもしれません。
ネクタイさんの工務店にお家をお願いするかどうかは別として。
ちなみに、ネクタイさんが家を建てる時に、奥さんと毎日話し合う中で何度も衝突したそうです。
最終的にはネクタイさんが譲って、家にいる時間の長い奥さんの希望を優先して取り入れたそう。
我々夫婦も、これから先の長い工程の中で、すれ違いや意見の相違があるかもしれません。
そんな我々に、ちょっとしたゲーム感覚でやってみてください、と提案してくれたのが…。
『お互いの好きなところを10こずつ書き出す』
これが、家作りに役立つ訳ではないけど、二人の距離を縮めるのだとか。
ネクタイさんも奥さんも、やってみたそうです。
なんだそりゃ。
その時はそう思ったけど、夫の不在時に思い出してふと書き出してみたところ(⬅️真面目か)、とても不思議な気持ちになりました。
夫のこと、好きなんだなぁって再認識できたんです。
結婚してまだ4年弱、新婚の頃に比べたらなあなあの毎日。
息子が生まれて、好きとかどうのとかいう感情よりも、父親・母親としての意識が前面に出た毎日。
いざ夫の好きなところを書き出そうと考えてみたら、頭の中が久しぶりに夫のこと一色に染まったんです。
10こ書くのって結構大変な作業で、その10こを絞り出すのに、夫との思い出や日々のやりとりを思い返してみたら、あぁ、私って夫のことこんなに好きなんだなぁって客観的に見れたんです。
さらに、仕事から帰った夫に「私書いたから、あなたも書いてね」って半分白紙の紙を渡して書いてもらったんです。
夫は、私が先に書いた10こを読んでから自分の10こを書けるから、書きやすかったかもしれません。
割と早く10こ書き終えて見せてくれました。
夫が書いた10こを読みながら、私はニヤニヤしていたことでしょう。
お互いに、普段言わないことを紙に書き出しているから、なんだか恥ずかしい気持ちです。
夫が書いた10こを読んで、私は更に夫が好きになりました。
こんな私にも、夫に認められる好きなところが10こもあるんだなぁっていう気持ちと、それを夫が見つけてくれたっていうことが嬉しくて。
夫も同じ気持ちでいてくれたらいいなぁと。
こんな夫と、二人で理想の家を建てられたら絶対に幸せだろうな、と。
なんだかすさまじいノロケになりましたが、倦怠期の夫婦やカップルにオススメのゲームだと思います。
我々夫婦、まだ倦怠期ってことはないんですが。
紙とペンがあればすぐにできます、ぜひ。