アラフォー、妊活ドラマを見た。の巻
昨日ようやく第1話を見ました。
深キョン×松ケンのアレです。
夫と一緒に見ました。
妊活のドラマが始まるって知った時、正直「見たくないな」って思いました。
「深キョンは未婚だし、松ケンはトントン拍子に3人子どもできてるし、どうせコメディなんじゃないの」って思いました。
一応新しくドラマが始まると一通り録画しておくので、撮ってあるけど見ずに消えていくパターンかなーって思ってました。
でも、昨日、なんとなく見たんです。
私が妊活ドラマ見たくないって思うのは、ズバリまさに自分達も妊活中だからです。
ドラマって、展開上都合よく一気に時間が流れたり、紆余曲折あるけど結局ハッピーエンドだって相場が決まってますよね。
10週間かそこらで、物語上では何年も経過して最終的に無事に妊娠してハッピーエンド!! が、このドラマの終わりかただろうなって予測ができますよね。
でも、昨日、なんとなく見たんです。
そしたらね、なんかこう、妊活してる自分達のことを書いてみて、頭の整理をしたくなりました。
☆ ☆ ☆
我々夫婦が結婚したのは約4年前。
まだお互いがアラサーの頃でした。
とはいえ、私はすぐにアラフォーの仲間入りをする年齢だったし、子どもはたくさんほしいって思っていました。
ので、すぐに解禁です。
恥ずかしながら、解禁したらすぐに授かるものだと思っていました。私も、夫も。
基礎体温をつけて、葉酸サプリを飲んで、「さぁいつでも来い!」ってな感じで。
半年経っても気配がなかったので、試しにレディースクリニックに行ってみました。
私はもともと生理不順で、ピルを飲んだり漢方を飲んだりしていたことがありました。
結婚して土地が変わったので、かかりつけ病院を決めておく意味でも、受診しておきたかったというのも理由でした。
医師に結婚して半年、避妊せずに性交しても授からないと伝えてると、「不妊症とは言い切れないけれど検査してみる必要がある」と言われました。
タイミング法と平行していくつかの検査をしているうち、わかったことがありました。
私は『高プロラクチン血症』だということです。
プロラクチンというのは母乳を生成するホルモンで、簡単に言うと妊娠しにくい状態にしてしまうホルモンだと。
なんということでしょう。
赤ちゃんができない原因が自分にあったことが明白になって、涙が出そうな気持ちになったのを覚えています。
医師はすぐにプロラクチン値を下げる薬を処方して下さり、その薬を服用しながらタイミング法を継続しました。
受診のタイミングがよければ、hcgという注射をしてピンポイントで排卵させ、タイミングをとる周期もありました。
当時我々夫婦は、妊娠することを優先して、新婚旅行には行かずにいました。
けれど、何ヵ月も悲しい結果が続いてしまい、そんな時に夫が「気分転換に新婚旅行に行こう!」と言い出しました。
この言葉には救われました。
頭の中はいつも「妊娠したい」「赤ちゃんほしい」「次はいつ受診していつタイミングとらなきゃ」「薬飲まなきゃ」って、そればっかりグルグル。
新婚旅行のことを考えはじめて、鬱々としていた気持ちが晴れていきました。
そして、さぁ、いよいよ来週ハワイ(⬅️ありがち)に出発だ!って時です。
生理が遅れているのです。
こうなると、もう検索魔となります。
「妊娠初期症状」
「妊娠初期 飛行機」
「妊娠初期 新婚旅行」
「妊娠初期 保険」
「妊娠初期 ハワイ」 …とかですね笑
心中複雑でした。
妊娠してるなら、ハワイは諦めようって思いました。
何かあったら絶対に後悔すると思ったので。
夫は、妊婦でも入れる旅行保険を調べたり、ハワイで予定してるアクティビティを変更したり。
夫は旅行に行きたかったんだと思います。
それで、モヤモヤしてる私に「妊娠検査薬買いに行こう」って言いました。
妊娠検査薬って、生理予定日の1週間後からじゃないと使えないっていうのは知っていたので、まだ早いと伝えると、「ネットで、薬局には生理予定日から使えるやつがあるって!」と強気な夫。
近所のドラッグストアに行くと、ここにはありませんとの返答。
ないんかーい。
すると、店員さんが最寄りの調剤薬局に電話をかけて在庫確認をしてくれたんです。ありがたや。
最寄りといっても結構距離はあって、しかも吹雪だったのを鮮明に覚えています。吹雪(笑)
そこでようやく検査薬をゲット!
失敗するといけないから、2本入りのやつにしました。
そして自宅へ。トイレへ。
う…うっすらと線が見える…気がする…!!!
で、また検索魔です。
「妊娠検査薬 うっすら」
「妊娠検査薬 蒸発線」
「妊娠検査薬 失敗」 とかです。
二人とも見えたんですよね、うっすらと。
それで、夫が痺れを切らして言いました。
産婦人科行こう!と。
夫の行動力には驚かされます。
すぐその足で最寄りの産婦人科へ。
採尿して、ヨボヨボのおじいちゃん先生に内診してもらって…
「はい! あなたは妊娠してません! 新婚旅行いってらっしゃい!」って言われたんです。
この時の気持ちも忘れませんね、悲しいんだか嬉しいんだか。
赤ちゃん来てると思ってたので。
ハワイだハワイだと浮かれて、妊娠したい妊娠したい妊娠したい妊娠したいってとりつかれてたドンヨリから解放されて、妊娠できたのかなって思っちゃってました。
悲しいけど、でも晴れて何の心配もなくハワイを満喫できました。ハワイで生理きましたけど。ちーん。
旅行を終えて、タイミング法の通院と内服を続けながら、気分転換に仕事をしよう!とパートをはじめたところ、数ヶ月で妊娠しました。
不思議なもので、妊娠した周期は明らかに「あ、なんか、赤ちゃんいるな」って体が違ったように思います。
ハワイ前に買ってた検査薬で、前回見たあのうっすらとした線が嘘だったみたいに、くっきりと濃い線が現れました。
でも、夫は「いや、まだ俺は信じない」って、産婦人科で診てもらうまでは信じてくれませんでしたけど。
パート先には妊娠を希望している状態であることを伝えていたので、嫌な顔せずギリギリまで仕事はさせてもらいました。
里帰り出産をして、1ヶ月検診が終わってから戻ってきました。
それからは、死に物狂いで子育てをしました。
生む時の痛さは忘れて、「年子でもいいから早くほしいよね」なんて夫と話していましたが、生理がなかなか再開しませんでした。
年子を生んでるお母さんって、すごいなぁって思いました。
夜間断乳、完全断乳をして、息子の1歳の誕生日に生理が再開しました。ナイスプレゼント。
その翌月の生理後あたりから、また通院して妊活も再開しました。
息子を授かったレディースクリニックは遠いので、おじいちゃん先生がいる近所の産婦人科にしました。
不妊の相談にものってくれるということで、高プロラクチン血症と言われたことを伝えて、内服も再開しました。
で、その息子が先月2歳になったのです。
そうです、妊活を再開して1年経過してしまったのです。
私は「内服とタイミング法で息子を授かったし、二人目もそんな感じでいつか授かるだろう」くらいに思っていました。
その近所の産婦人科は、不妊の相談にはのってくれますが、タイミング法までしかしておらず、ステップアップするならどこにでも紹介状を書きますよ、というスタンスでした。
『隣の家族は青く見える』の第1話で、深キョンが「すぐに赤ちゃんができると思ってたの」的なセリフを言っているのを聞いて、自分もそうなんだな…と目が覚めました。
実にいいドラマでした。
6組に1組の夫婦が不妊治療しているっていうことや、不妊原因の半分は男性に…ということ。
私の夫はとても理解ある人で、共に子どもがほしくて仕方ないので、何をするにも協力的です。
でも、きっと世の中には「産婦人科に自分も行くなんてイヤだ」とか「原因は俺じゃない」とか「治療方針とか検査のこととかは妻が聞いててくれればいい」とか「今日しましょ!って言われるとできない」とか、そういう方も少なくはないのかなぁって思います。
このドラマさえ一緒に見てくれたら、面と向かって伝えにくいことをドラマの登場人物が伝えてくれそうです。
我々夫婦が第2話をいつ見るかはわからないけど、私はこのドラマを見て、自分も、いや自分達も、改めてちゃんと調べてもらって向き合おうと思えました。
深キョンありがとう。
松ケンありがとう。
個人的には野間口さんが大好きですけども。